サブマシンガン

主に拳銃弾(ピストル弾)を全自動射撃することの出来る銃を指す。日本語では「短機関銃」、あるいはSMGの最初の成功を見出したドイツが充てたマシーネン・ピストーレ(Maschinenpistole)より、「機関短銃」「機関拳銃」とも呼ばれる。

一般的に機関銃(Machine Gun)と混同されがちであるが、名称が似通っているだけでその性質はまったく異なるものである。機関銃は大口径、超重量であり、車両・航空機に積載されるなどして対人/対物目的で運用されるのに対し、SMGは取り回しの利く対人用の個人用火器である(なお、個人運用可能な機関銃を軽機関銃と区別する)

SMGの誕生 

H&K社のサブマシンガンMP5Kで武装するエジプト陸軍女性兵ナポレオン以来、騎兵の突撃による機動戦で雌雄が決定していた。しかし、伸びた小銃の射程の前に騎兵の機動力が阻止され、鉄道によって大量の兵力を馬より速く戦場に集中できるようになった日露戦争以後、特に第一次大戦以後は、騎兵機動戦から歩兵による塹壕戦へと移行し、戦線は膠着状態となった。

つまり、戦線を前進させるためには、歩兵が小銃弾、機関銃弾と砲弾の雨を掻い潜って、敵塹壕を個別に制圧する以外方法はなく、その手段は銃剣を併用したり、銃床での殴打したりの白兵戦が専らであった。

また、狭く、突発的な遭遇戦のある塹壕内において、取り回しが悪く、連射のできない小銃での制圧は非効率的であった。そこで、効率的に塹壕を制圧するために、個人携帯可能で、長距離での威力を考慮しない拳銃弾を自動連発できる銃、サブマシンガンが登場した(拳銃弾を全自動射撃で使用する火器としては、第一次大戦末期にイタリア軍が開発した軽量型機関銃「ビラール・ペロサM1915」(約8kg)が初めてであるが、運用目的やコンセプトは現在の軽機関銃に近い。)

SMGの足取り

上記のコンセプトの下開発されたドイツのMP18は第一次大戦で大きな活躍を見せ、その後各国が開発し、第二次大戦で広く使われた。第二次大戦以降はより殺傷能力が高く汎用性のあるAK47、M16などの突撃銃(小口径化した自動小銃)が登場し、SMGに取って代えられた。その後SMGは、取り回しの良さから警察機関などへ活躍の場を移した。屋内での運用が考えられるため、拳銃弾の射程の短さは問題にならず、貫通力の低さも民間人への誤射を防ぐことができた。これらの警察機関で高価なMP5などが主流で使われているのに対して、犯罪組織もまた携帯性の良さから、安価なM10、UZIを用いた。

近年ではボディアーマーの普及や威力不足の問題を解決するため、貫通力の高い銃弾を用いるMP7,P90などのPDW(Personal Defence Weapon)も開発されており、現状ではSMGに分類されることが多い。